FILM JOURNAL 誕生秘話
GTD、TODOアプリ、手帳術に挫折し続けた末にたどり着いたもの
GTD、TODOアプリ、手帳術に挫折し続けた末にたどり着いたもの
本当に恥ずかしい話なのですが、、、。
数々の仕事術に挫折してきました。
特に、GTD (Getting Things Done) には、憧れがあり、何度もチャレンジしました。その度に、仕事は余計に滞り、超非生産的な時間を過ごしてきました。
あらゆるアプリに挫折
また、ToDoアプリも、たくさん試してきました。ざっと挙げると
- Reminder (Mac, iOSの標準アプリ)
- Todoist
- Wunderlist
- Nozbe
- Any.Do
- Things
- Toodledo
- Omni GTD
さらにチームにも導入しようとして、
- Basecamp
- Trello
- Asana
ツールコレクターになっていました。
身についた癖は治らない
とはいえ、自己評価ですが、仕事のスピードはものすごく速いです(当社比)。実は、すごく簡単な対策をしていました。
- 基本的に用事を入れない
- ゴールの全体像だけは、細かく描く
- やることをA4の紙に書きなぐって、適当に実行する
- 部下をリマインダーに使う(非人道的かもしれない・・・)
ところが、チームをマネジメントし、人を育てていこうとすると・・・こんな方法では通用しなくなりました。
地位が上がると、必然的に人に会う時間を作らなくてはいけません。相談に乗るための時間を確保することも必要です。
また、二人の子供が生まれ、子供達の重要なイベントが増えてきて(誕生日、参観日、発表会など)、妻の誕生日や結婚記念日をあっさり忘れてしまう状態になりました。
結果、「予定を入れない生活」を諦めるしかなくなりました。
なぜ、身につかないのか?を考えた
私は「人の学習に関する研究者」です。そのことを、すっかり忘れていました。
つまり「なぜ、私は仕事術を学べないのか?」と問うのをすっかり忘れていました。これほど、何度も学習に失敗している状況を分析することにしました。
答えは簡単でした。
(なにせ、人がうまく学べない時、学べた時の決定的な違いなどを研究してきました。そして、学べなかったものを、学べるように「学習をデザインする」をライフワークにしているので、答えは、すぐに見つかりました。
「言うはたやすく行うは難し」ですね。)
やり方を飲み込もうとしていることが、学習できない最大の原因
現在の私たちの研究の結論は、こうです。
- 学習とは「経験を通じた自己組織化現象」である
- 学習は、決まった方法を飲み込むのではなく、創造プロセスを利用する
難しいことはさておき、
「こうしなさい、ああしなさい」を鵜呑みにして、その通りやろうとしていたことが原因でした。つまり、「最終的に何を実現したいか?」ではなく、「仕事術を間違いなく実行すること」に焦点を合わせていました。
例えるなら、「サッカーで得点を決めるために、練習する」のではなく、「とりあえず、足を鍛えるぞ。ローキック100回!!」と、見当違いの努力をしていました。
そこで考え直して、目標を設定し、何が必要か考え直しました。
期待する結果は何か?
そもそも、手帳、仕事術を学びたいのはなぜか?何を解決したいと思っているのか?を考えてみました。すると、シンプルに、以下の5つになりました。
- 思いついたアイデア(大きいものから、小さいものまで)を確実に捕捉し、実現させたい
- 自己刷新のために、自分の仕事の仕方を分析したり、感じたこと、鼓舞されたことをメモして、分析したい
- 予定を把握し、やるべきことを完了させ、依頼したことをリマインドし、生産的に働きたい
- 自己だけでなく、組織をマネジメントしたい
- 未来に向けて、ちゃんと準備をしておきたい
では、このような結果を得るには、どうしたら良いか?をシンプルに考えてみました。すると、
- アイデアを捕捉し、整理して格納する場所がいる
- 仕事の仕方を分析できるように、記録に残す
- シンプルに「やること」をメモして、次の日には再編成する
- 未来の予定を書き込むこと
- ミッション、アファメーション、インスパイアリストを持つ
- 肌身離さず、メモを取れるようにする
などが出てきました。
そして、全く別の用事で調査をしている時、偶然にもBullet Journalを発見しました。
Bullet Journal とは?
Bullet Journal とは、海外で流行っている「手書きのノート」を使った仕事術です。
特徴は、
- シンプルなルール
- アナログ(物理的な手帳、ペンなど)
- 自分でノートをカスタマイズする
- 自分でルールをカスタマイズする
と言うものです。
これまで、「デジタルツール」を信奉してきました。しかし、デジタルツールは、どうしても「自由度」では、アナログには勝てません。また、ルール変更には非常に弱いです。
さらに悪いことに「ざっとチェックする」や、「注釈を入れる」「目立たせる」など、「視覚に訴える」などが、とにかく苦手です。
そこで「アナログ!」を試してみることにしました。
3日坊主が、3週間も続いた
Bullet Journal のブログを読んで、様々な人の工夫記事を読み、一つの結論を出しました。
「シンプルな基本からスタートして、自分なりに工夫し続けよう」
つまり、完璧なGTDや仕事術を始めるのではなく、学習や自己刷新、自己分析を目的とした仕事の管理、メモ、その他を「Bullet Journalを参考に」行うことにしました。
その結果、3週間も手帳が続いています。
さらに驚く結果が得られました
実際に自分が想像している「自分の仕事ぶり」と、実際の仕事ぶりには大きな差がありました。
具体的には、
- 確かに仕事量、質は高いが(当社比 🙂
- 予定にない仕事を次々と行なっている
と言う、個人的にはびっくりな事実が見つかりました。もっと集中して、焦点を合わせて仕事をすれば、結果は違ってくるはずです。
さらに、
- 全体像を把握しなくて良いなら、複数の仕事をするのは平気
- その場で、全体を把握して、ささっと仕事をして忘れるような働き方なら、複数のことをしても平気
などを発見しました。
また、自分がどのように仕事をするか?と言うと
- やるべきことを上げる前に、
- 詳細に全体像から、部分までをイメージして
- それから、すべきことを大雑把にあげて
- 行動しながら、具体的な仕事をリストアップする
と言う癖があることを発見しました。
わずか3週間で、これほどの発見がありました。もう完全に「ハマって」います。発見、また発見です。
2017年は、FILM JOURNAL を始めよう!
この結果を社内で披露したら、みんなが「やってみたい!」と言いました。
これまで、新しいToDoアプリや、システムを導入すると言い出すたびに、無言で「No」を訴えてきたメンバーが、前のめりでした。
理由は簡単です。
「論より証拠」、手帳が持てなかった私が、続いているからです。
これから、FILM JOURNAL の付け方、カスタマイズの例などをシェアしていきます。
お楽しみに。
追伸:
Bullet Journal ってなに?を調べておくと、FILM JOURNAL をすぐに始められます。ほぼ、同じですが、若干の意識の差とアプローチが違います。