独自テーマの開発をスタートします
自分たちが欲しいWordPressテーマの開発
モックアップ画像
toiee Lab では、本業ではありませんが「独自のWordPressテーマ」を開発することに決めました。開発スタートさせることになった経緯と、今後の計画について、お伝えします。
開発決定までの経緯
既存のWebサービスでは限界に
現在、WebサイトやWebシステム(決済やメール配信、会員認証、Podcastなど)は、ビジネスや何らかの活動とは、「切り離せない」関係にあります。
toiee Lab では、様々なWebサービスを利用して「自分たちで、レンタルサーバーや独自システムを持たず」活動してきました。この方針を貫くことができれば、そのノウハウは多くの方に役立つと考えたためです。
例えば、Shopify で会員サイトを作ったり、 Teachable を会員サイトのように使ったり、Gumroad でビデオ講座を配布するなど、様々な取り組みをしてきました。
ところが、既存のサービスを別の用途に使うことで、顧客にとっては使いづらい状況を生み出してしまいました。その結果、必要な講座や資料があるのに、探し出せないなど、様々な問題が発生しました。
WordPressの利用を決定
どうしても足りない部分は、小さなプログラムをプログラミングして補っていました。しかし、この小さなプログラムを再設定するなどの作業は、「作った人でないとできない」など、仕事が属人化してしまいました。
このような経緯から、WordPressに移行しよう!と決心し、会員サイトなどを全てWordPressに移行しました。
海外のブログ記事やレビュー記事を読み込んで、Themforest (海外の有名なテーマ販売サイト)のたくさんのテーマを検討しました。
有料テーマ・プラグインに惨敗
結局、買って試さないとわからないことが多いので、次々と購入してみました。その結果は、残念ながら「惨敗」でした。
結局、Themeforest で販売していない、独自に販路を切り開いているテーマやプラグインを購入することで、ある程度の満足を得られました。
これまで購入して失敗したものをあげると
- 高機能が売りのブログテーマ ・・・ 使い方が複雑すぎて、綺麗に見える状態にするまでが大変だった
- オンラインコーステーマ ・・・ 専用の管理画面に、数十以上の設定が並び、一行にサイトが立ち上がらない。さらには、Visual Composer に翻弄されて、何が何だかわからない
- Webサイトテーマ ・・・ テーマ開発者が用意したフォーマット以外では作れない。痒いところを変えようとすると、膨大な手間がかかる。かと言って、いまいち垢抜けない
逆に購入してよかったと思うものは、
- KnowAllテーマ
- Restrict Content Proプラグイン
この2つです。
自分たちが欲しいものを作ろう
とはいえ、分野ごとに違うWordPressを立ち上げ、購入のたびに顧客が新規ユーザー登録を必要とするため「使いづらい」と不評を買っています。おそらく以前(北研時代)の ensmall club が使いやすかったせいです。
あの会員サイトは、一つのログインで、複数のサイトにアクセスできて、自分が購入したものの履歴なども、すぐに見ることができました。
WordPressで同じ仕組みを作るのは、現在のところできません。できるプラグインを見つけることも、できませんでした。
そこで、時間はかかっても「自分たちが欲しいもの」つまり「顧客にとって使いやすいシステム」を作ることにしました。
WordPressと会員認証については、まだまだ先になりそうですが、「まずは、WordPressのテーマ」からスタートします。
WordPressテーマの方向性
自分たちが欲しいものとは
私たち(私)は、ズボラな性格です。面倒臭がりで、同じような作業や微調整を繰り返すのは大嫌いです。したがって「書くだけでOK」というような「シンプル」なテーマが欲しいです。
一方で、ちょっとだけ技術を知っているので「どうしても、無理したいときはできる」ものが欲しいです。
例えば、最悪HTMLをごちゃごちゃ書けば、なんでもできるみたいな仕組みが欲しいと思っています。
そうやって考えると、以前に開発したQHMと同じようなものを望んでいることに気づきました。
このワガママを叶えれば、多くの人に喜んでもらえると考えて、以下のような4つの方針で開発することにしました。
方針1 : 簡素 = Simplicity
テーマの名前にも使っているのですが「簡素なテーマ」を目指します。
人は「1番目を引くもの」しか見ていません。したがって、アイキャッチや、ポイントになる色、アイコンが違って、「シンプルで美しい」と感じれば、ほかのデザイン要素には目をつぶってくれます。
スマホ全盛期の時代では、過剰な装飾をするより、シンプルで本文が読みやすいサイトが良いです。過度な装飾を実現しようとすると、コストの増加に繋がります。
それは「プロの仕事」だと思います。
そこで「ただ書くだけで、十分」というデザインを目指し、簡素なデザインを作ります。
方針2 : 日本語中心
海外でテーマを販売したいという気持ちはありません。
従って、フォント関連を「日本語に最適化」します。大きさ、行間、折り返し文字数、見出し、比率などを日本語で「読みやすく、綺麗に見える」を目指します。
方針3 : 気が利いている
削ぎ落とすだけでは、簡素とは言えません。複雑性の中に秩序を求めること、最悪の場合、無理ができるつくりをします。
具体的には、ショートコードを充実させ、アコーディオン、枠、ボタン、様々な表現が「望めば」できるようにします。
また、「どうしても」の場合は、HTMLコードを書くことで、なんでもできるようにします。
これらのために、UIKit 3 beta をベースとしたテーマを構築します。
方針4:小さく初めて、コツコツと大きくする
あまりに期待をあげて、最初から多くの人に使ってもらえることを考えると、テーマの仕様が複雑になるだけです。
そこで「最低限、これで使える」という状態でスタートして、利用者の意見を反映しながら、少しずつ、コツコツとペースを守ってアップデートをして行きます。
1年ぐらい書けて「結構、いい感じ」までたどり着こうと考えています。
ライセンスについて
無料配布します。ライセンスは、WordPressに従ってGPLを採用します。
つまり、製作代行、自分のサイト、再配布、改良自由です。
UIKitを全面的に利用するだけでなく、UIKitのサンプルも利用するため、多くのオープソース技術のおかげで開発することができます。
従ってGPLでの公開となります。
また、Github上で公開するので、誰でも気軽にダウンロードできるようになります。
※ 有償サポートなどの付加サービスは考えていません(本業ではないので)
開発スケジュール
2つのテーマをリリース
「とりあえず」の機能を実装して、リリースします。リリースするテーマは2種類です。
Kanso manual テーマ
KANSO manual テーマは、先生が授業資料をまとめるために使うことを想定しています。また、情報サイト、会員サイト、マニュアルサイトにピッタリの使いやすいデザインになるはずです。
KANSO General テーマ
KANSO General テーマは、ブログ、Webサイト向けのテーマになります。テーマの見本としているものは、このMediumのPublicationです。MediumのPublication はとても使いやすく、直感的です。
使い方次第で、様々な応用ができます。まさに「そうそう、これが欲しかった」というデザインです。
MediumのPublicationを参考に作る予定です。
リリース計画
「とりあえず、使える」レベルを実現して、リリースします。一部、動かない機能やボタンがあっても、「必要最低限」ができる状態にして、リリースします。
その後、開発スケジュールをしっかりと立て、ユーザーの意見を参考に、コツコツと着実に、焦らず更新し続けるように開発します。
また、「とりあえず使える = Minimum Value Product」が実現できたら、プログラミングは、toiee Lab内に発足した「若い開発チーム」に任せます。彼らの技術力アップとともに、進めて行きます。
実装予定のもの
カスタマイザーで設定できる項目を少しずつ増やします。ただし、細かく設定できるようには設計しません。なぜなら、設定が多くなればなるほど、不要なことにこだわって、混乱するだけです。
カラーパレットを用意して、そこから選んで、妥協するように(十分に綺麗な中での妥協)設計したいと考えています。
また、ショートコードを充実させます。UIKitの様々な要素を「ショートコード」で実現できるようにして行きます。
ショートコードの入力支援も、いずれは実装します。
なお、日本語への最適化は、少しずつ段階をおって行う予定です。
ここで、進捗を少しずつアップします!
是非、フォローください。