LFT事例紹介 : フライトトレーナー 小野さん
ラーニング・ファシリテーション事例紹介
Q.あなたは、現在どんなことに取り組んでいるのですか?
元の職場である大手航空会社において、訓練生が訓練を楽しみ成長できるように定期的にワークショップを開催しています。(公益社団法人日本航空機操縦士協会では、フライトトレーナー教官をしています。)
また、訓練生以外の方にも、toiee-labの学習理論に基づいたワークショップを開催しています。
Q. なぜ、ラーニング・ファシリテーション を学ぼうと思ったのですか?
私は、パイロット時代から
- 物事には、唯一の正解がある
- 正しいやり方がある
- 正しいことをすれば、必ずうまくいく
- それができないのは「努力が足りないだけ」
以上のような前提というか、信念に近いものを無意識に持っていました。
しかも、この信念を、自分に、同僚に、後輩に、チームに押し付けていました。そして、大切な家族にもです。
会社の中では、「正しいやり方があり、それを実行できない奴はダメだマインド」が影響したのでしょう。私が指導する後輩で結果が出せない人は、
- 自分の努力が足りない
- 能力がない
- センスがない
と、真面目な人ほど、自分を責め、苦しんで、ダメになって行きました。
未知の世界に飛び出したとき、気づきました
そんな私も、自分の考えを見直す機会がやってきました。
誰もが知る有名な日本を代表する、政府とも関わりの大きい会社から、放り出されて、「これから自分は何をやればいいのだろう?」と立ちすくんだ時、言いようのない大きな不安がのしかかってきました。
「正しいことを探すマインド」の私は、正しいやり方を求めて、いろいろなワークショップ、セミナーに参加し、資格を取ったり、本を読みまくりました。
「結果を出さなければ」という気持ちとは裏腹に、未知の世界で「なかなか思うような成果が出せない焦り」がありました。
今思えば、未知の世界で急に成果が出せることの方が少ないのにも関わらず、結果が出せないのは「努力不足だ」と自分をせめて、次々と資格武装をしました。
今思えば「結果を出せないのは、正しいことを実行する努力ができない奴だ」「それは、ダメな奴なんだ」という信念から、不安と焦りを増幅させていました。
そして「結果を出さなければ・・・」という焦りから、「とにかく、これをやればうまくいきます」という類の短絡的なセミナーに参加し、益々、成果から遠のく繰り返しでした。
そんな中で、toiee Lab 亀田さんのチームと出会い、ともに学ぶことになりました。
Q. LFTワークショップの感想を教えてください。
ワークショップは衝撃的でした。内容は、高度な研究に関するものです。
それなのに、「チームを作り」「お互いの考えの違いを、理解のはしご」に使い、絆を深めながら、学ぶプロセスに、自分の可能性だけでなく、「これからの時代の可能性」を感じました。
このワークショップや、toiee Lab の理論を通じて、「自分の可能性を伸ばしていくのに、努力、モチベーションとかではなく、純粋な好奇心と楽しむ気持ちと共に学ぶ人を大切にすること」が、いかに大切か?を学びました。
最終的には、
「あ〜、成長すること、それ自体が楽しいんだ!」 と心の底から感じました
Q. いま、挑戦していることを教えてください
私が体感した「驚き」と「可能性」と「ワクワク感」を、後輩たちに伝えることができれば、苦しんでいた彼らも、自信を取り戻して、楽しく成長することができると確信しました。
人特有の学習の仕方を理解し、使えるようになることを通じて「あらゆる世界の問題を解決できるのでは?」とさえ思っています。
コーチングや、カウンセリングも大切かもしれませんが、これからは、ファシリテーター能力がすべて人、特にリーダーの立場の人に必須になる気がしています。
私たちは、このファシリテーターのマインドセットと、ラーニングデザインスキルを身につけた仲間を増やすことがこれからの社会に貢献できることだと信じて活動しています。