会社のIT化は、「社員」から始めよう

社内にITチームを持つ方法

近年、仕事でITを駆使することが当たり前になってきています。

おそらく普段、パソコンとソフトウェアを活用して、

などを行っていますよね。

中には、タブレット、クラウドの活用、Webサイト運用をしている企業もあると思います。

しかし、ITをそれだけ活用できているのは大企業やIT企業だけで、その他の中小企業にとっては、まだまだ当たりまえではないのです。

嘘のような、本当の話

とあるAさんの会社では、300人の顧客1人ひとりに、手作業で同じ内容のメールを送信していたといいます。

内容をコピーして、貼り付けて、宛先を設定して、間違いがないか確認して、送信ボタンを押す…これを300回繰り返すのです。

繰り返しているうちにミスが発生するかもしれませんし、膨大な時間がかかってしまいます。

1人に送信するのに5分かかるとして、300人に送信するのに、1500分、つまり25時間かかります。丸一日です。この時間が削減できれば、別の仕事をいくつか終わらせることもできるはずです。

Aさんがメール送信業務にITを活用するとどうなるでしょうか?

丸一日かかる仕事が、10分で終わる

たとえば、Mailerliteというwebサービスがあります。導入すると、登録されている顧客リストに、メールを一斉送信できます。

なれてしまえば、メールをセットするのに、ダブルチェックの時間も込みで10分程度しかかかりません。丸一日が、10分です。

それだけでなく、読みやすく美しいHTMLメールを顧客に送ることもできますし、何日かおきにメールを自動で送信してくれるオートメーションをセットすることもできます。

このように、ITを活用できれば、かなりの時間を削減するだけでなく、顧客に良い体験を提供することすら可能です。

「ITが得意な社員がひとりでもいれば、任せるのにな…」

と思ったかもしれませんね。

しかし、実はITが得意な社員がひとりいるだけでは、別の問題が起こります。

優秀な社員に仕事が集中する

ITが得意な社員は、たいてい優秀です。優秀な社員は、業務をこなすために、様々なITツールを活用するので、ITに強いことが多いのです。

私の勤める会社にも、ITに強い優秀な社員Kがいました。

ITに強い人がいて一安心…と思いそうですが、そうではありません。ITを使いこなす優秀なKには、仕事が集中してしまいました。

KはITを活用する仕事を引き受けるだけでなく、他の社員がITツールを使えるようにするために、マニュアルの作成も行っていました。

当然ですが、マニュアルの作成には時間がかかりますし、Webサービスやアプリはアップデートされるたびに、マニュアルを作成しなくてはなりません。

挙句、忙殺されるKを手伝おうと、ITに強い代表が、本来マーケティングの戦略立案や、意思決定に費やすべき時間を割いて、ITの仕事をしている状況でした。

一方で、ITが苦手な他の社員はどうすることもできません。ただマニュアルが出来上がるのを待っているだけです。

チームとしての生産性がとても低い状態でした。

アウトソーシングでは解決しない

このような状況に対して、IT要員をアウトソーシングをすることを考えるかもしれません。

しかし、アウトソーシングは本質的な問題解決にならないばかりか、コストがかかってしまいます。単純な金銭的費用以外にも、例えば、

がかかります。

依頼をしても、すぐに対応してもらえるとは限りません。アウトソーシングをする企業側にも予定や段取りがあるでしょう。解決を待つ間、仕事を中断することにもなります。顧客にも迷惑をかけることになるかもしれません。

また、毎回同じ担当者ならば良いかもしれませんが、異なる技術者が派遣されてくる場合もあります。その場合、会社のシステムを理解してもらうために、一度説明したことをまた説明しなくてはならないということが起こり得ます。

さらには、システムについて学習してもらわなくてはなりませんし、理解が不完全なまま対応すると、完全には問題を解決できないこともあるでしょう。

骨折って、しかも骨折り損

解決策は、「社内にIT部門を持つこと」です。

社内にIT部門があれば、素早く問題解決をして、仕事を再開できます。コミュニケーションコストもかかりませんし、自社のシステムを把握しているので、対処もしやすいです。

しかし、IT部門を用意しようと思っても、新しい人材を雇うのには、お金も時間もかかります。

かといって、社員にITを学んでもらうのにも、一苦労します。巷のIT系セミナーに複数人の社員を送り込んで、ITツールの使い方を学んでもらうことは得策ではないのです。

なぜなら、Webサービスやアプリは日々アップデートし、機能が増えたり、画面が変わったりすることが日常茶飯事だからです。

アップデートされる度に習いに行くとなると、さらに費用がかかります。

それでは、ITツールの活用を諦めるしかないのでしょうか?

実は解決の方法が、ひとつあります。

社員全員をIT担当者にする方法

その方法とは、社員の「ITを活用する能力をあげる」ことです。

新たに社員を雇う必要もなければ、セミナーに通わせる必要もありません。

社員がITを活用する能力さえ身につけてしまえば、セミナーに通わなくとも、Mailerliteのほかにも、世の中にたくさんある便利なツールを、次から次へと探求して活用できるようになります。

ITツールを活用すれば、マーケティングオートメーションの実現や、顧客情報の管理、プロジェクト管理なども安価でできます。

大幅な時間と労力の削減になるでしょう。

ITを活用する能力を上げるためには、仮説を立て、結果を検証し、認知心理学でいうメンタルモデルを修正し続けることが必要です。そうして、ITツールの全体像、ボタンと動作の因果関係を理解することができるのです。

しかしながら、この説明では、どういうことはいまいちピンときませんし、難しいと思います。

誰でも学べるワークショップにしました

そこで、情報学博士であり、学習の専門家である弊社代表が、人間の学習メカニズムから考えて、ITが得意な人が無意識に行なっていることを分析し、誰でも実践できる「5つのステップ」として体系化し、ワークショップを設計しました。

ワークショップでは、5つのステップを駆使して、複数のアプリ、Webサービスを実際に探求することによって使いこなせるようになるだけでなく、5ステップを身につけることにより、IT活用能力が劇的に向上します。

これまで、5ステップを活用したITツールのワークショップを約30回開催し、のべ150人以上が参加し、効果を実感しています。

ITの可能性を手にいれよう

余談ですが、Kが退社したことで、私たちの会社はIT担当者を失いました。その後、代表やアウトソーシングに頼らず、

などを実現し、その他数々のITツールを活用して、生産性を向上させてきました。

言うまでもないですが、秘密はITを学ぶ5ステップにあります。代表が設計した数々のIT系ワークショップを自社内で受講する中でITの5ステップを学び、日々仕事の中で実践し続けたのです。

ITを活用できれば、社内外とのコミュニケーションをスムーズに行い、業務の効率化をはかることができるだけでなく、描いているビジネスモデルの実現も可能になるかもしれません。

あなたもITを学ぶ5ステップワークショップに参加して、ITの可能性を手に入れませんか? ご参加、心よりお待ちしております。