重要なお知らせ

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1 イントロダクション

(1)ウェルカム感をしっかり出す

  • 良い学習の場のために、参加者をしっかりと出迎える。
  • 待ってました!という感覚、受け 入れられている感覚を作ることが大切。

(2)講座の開始を宣言する

  • 成果をあげる意思決定講座を始めます
  • みなさん『意思決定』をしていますか? 知識労働者といわれる人たちは、みんなが意思 決定を行なっていて、それによって成果を上げています
  • 今日は、そんな成果をあげるには欠かせない『意思決定』について学びます
  • この意思決定シートを使えるようになると、今日から意思決定に取り組み始めることが できて、成果をあげる能力を鍛えていくことができます
  • 今日は、3時間を使って、このシートを実際に使って意思決定を体験しながら、意思決定について探求するということをやっていきます
  • 日々、意思決定がどんどんうまくなる方法が身につきますので、楽しんでやっていきましょう

ポイント
短く、シンプルに期待を高めるように開始を宣言しましょう。ワークショップはスタート が肝心です。長々とファシリテーターが挨拶をしてしまうと参加者が「教えてもらうモー ド」になってしまい、自分で探求して答えを作り出すのではなく、あなたから答えを教え てもらおうと考えてしまいます。期待を高め、ちょっとワクワクするような講座の全体像 を伝える程度にして、すぐに次のワークへ進みましょう。


2 Think&Listen

(1)Think & Listenについて説明する(3min)

  • それでは今から、ちょっと脳を活性化して、学習の準備をしましょう
  • Think & Listenというゲームをします。2人1組でやるゲームです。こんな感じでやります。
  • (誰かに協力をしてもらって、Think & Listenをデモで説明しましょう)
  • Think & Listenとは(デモの参考にしてください)
    • 話す側と聞く側の役割を決める
    • 話す側は、とにかく思いつくまま話し続けてください
    • 聞く側は、なるほど!という顔つき、うなずきで話を聞いてください

(2)Think & Listen(5min)

  • テーマは『成果をあげる意思決定の指針』です。
  • このシートを見ながらなぜ大切か? をその場で考えながら話してください。
  • 話しながら、なんとなく意思決定の全体像もみてみましょう
  • では、靴下の色が濃い方が、まずは話す側になりましょう。決まりましたか?では、2分間はかりますので、ずっと話し続けてください。どうぞ
  • (2分経ったら、役割を交代して、もう2分はかる)

ポイント
このワークは、学習の準備、脳の活性化が主な目的ですので、意思決定についての理解度 などは確認しなくてもOKです。講座の序盤で評価を気にしてしまうと、失敗や不正解を恐れて探求ができなくなってしま うので、Think & Listenをやってみた感想や、意思決定の指針をはじめて読んで見た印象、 感想などを聞く程度にしましょう。



3 Think& Listen 振り返り

(3)振り返りをする(2min)

  • やってみてどうでしたか? 感想を聞かせてください (感想を言ってもらう)
  • 無理やりアウトプットしてみて、脳も活性化したところで、本格的に意思決定を学んでいきましょう

4 意思決定シートを使う

(1)ワークの説明をする

  • さて、習うより慣れよということで、まずは意思決定シートを使ってみましょう。意思 決定とはどういうものか?を体験して、なんとなく理解することが目的です。
  • 説明つき意思決定シートを参考に、チームで意思決定シートを記入して見ましょう。
  • チーム内の誰かの具体的な課題を取り上げて、どんな意思決定をすればよいか?を考え てみましょう。
  • (タイマーを15分にセット)

(2)意思決定シートを記入してもらう(10min)

  • まずは、自分たちで体験してもらうことが目的なので、色々と質問されても、答えすぎ ずに考えてもらうように促しましょう)

ポイント
意思決定をしながら、理解を深めていくには以下のようなプロセスが必要です
1. 使ってみる
2. 理解していること、できていないことを知る
3. 理解を深めるために探求
4. また使ってみる
このワークでは、「まずは使ってみて、探求すべきところを知る」ということを体験してもらう前フリのような役割があります。
もしかすると「なぜ、いきなりやらせるんだ?わかるわけがない」といった意見も参加者 から出るかもしれません。まだまだ序盤なので、リズムを大切にして「あとでわかってき ますので、まずはやってみてください」と前へ前へ進めるようにしましょう。
もし質問に対してチャレンジをするとすれば、「重要だから、あえてやっているとしたら、どうしてだと思いますか?」と聞いて意味について考えさせてみてもよいかもしれません。(講座の序盤なので、テンポが悪くなる可能性があるので、臨機応変に判断をしてください)




5 意思決定シートを使う 振り返り

(3)振り返りをする(5min)

  • まずは体験ということで、意思決定シートを使ってみましたが、どなたか感想を聞かせ てもらえませんか?
  • 使ってみて、どんなことを知りたい、学ぶ必要があると感じましたか?どなたかお願いします
  • (クッシュボールなどを回しながら、何人かから意見をもらいましょう)
  • ありがとうございます。いろんな疑問が湧いている状態で良いと思います。今やったよ うに、『使ってみて、理解しているところ、できていないところを確かめる』ということ は結構重要ですので、覚えておいてくださいね。

6 なぜなぜ5回ゲーム


 

(1)ワークの説明をする

  • 今から、意思決定をする際に使える『なぜなぜ5回』というゲームをやってもらいま す。トヨタが行なった原因分析として有名ですね
  • まずは、実際になぜなぜ5回をやってみましょう。
  • やり方は、ペアになってもらって、質問側と回答側に分かれます。質問側が〇〇なのは
  • なぜですか?と聞いたら、回答側が理由を考えていいます。すると質問側がその理由に対 してさらに、〇〇なのはなぜですか?と質問し…という感じで5回以上なぜを繰り返してください(やり方をデモして、見せて伝えましょう)
  • なお、質問側は、回答をメモしながら質問をしてください
  • では、ペアを作って、質問側、回答側を決めてください。テーマは、『なぜ、一般的に ダイエットは失敗するのか?』です。

(2)なぜなぜ5回ゲームをする(3min x 2回)

  • (3分たったら、役割を交代して、もう一度やりましょう)

ポイント
意思決定を必要とする問題にたいして、根本原因を考える方法の1つとして- なぜなぜ5 回を体験してもらいます。また、それぞれのチームの結果を比べて- 同じ問題であっても、原因と考えることは人に よって違うということを体感してもらいます。
• バラバラの意見がでたらどうしたらいいか?
• 意思決定に役立つ意見とは?
について考えてもらいましょう。



7 なぜなぜ5回ゲーム 振り返り


 

(3)発表してもらう(5min)

  • では、各チームでどんな意見が出たか教えてもらえますか? (各チームに、なぜなぜ5回の結果をシェアしてもらう)

(4)意見の違いについて考えてもらう(5min)

  • みなさん同じテーマですが、たどり着いた意見はバラバラでしたよね?もし、意思決定の場面で、お互いに意見が違ったとき、どうすればよいと思いますか?
  • また、どんな意見であれば意思決定に役立つでしょうか?さらに、役立つ意見を出すためには、どのように原因をさぐるとよいでしょうか?
  • (何人かに考えをシェアしてもらう)

8 手段・目的ゲーム


 

(1)ワークの説明をする

  • このあとの探求のために、さらにもう一つゲームをしましょう。『手段目的ゲーム』と いいます。
  • 紙とペンを用意して、左下のほうに『今したいこと、叶えたいこと』を書き出してみま しょう。
  • そして『それが手段だとしたら、目的は?』と質問して、書き出してましょう。
  • それを時間の限り繰り返します

(2)手段目的ゲーム:1回目(10min)

  • それでは、時間の限り、どんどん書き出してみましょう
  • 最初に書くものは、自己中心的な欲求でも全然OKです
  • (タイマーを10分セットしてスタートする)

ポイント
このワークでは、意思決定において本当に達成したいことを明らかにしたり、意思決定の 必要条件を明らかにするために役に立つ方法の1つとして- 手段目的ゲームを採用しています。
そのために、ワーク後には- 意思決定や意思決定シートを使う際にどう役立つか?と いう観点から考えてもらうように質問を投げかけましょう。そうすることで、意思決定シー トを効果的に使うためにどうすればよいか?についてアイデアを考え出したり、理解を深 めることを助けます。



9 手段・目的ゲーム 振り返り


 

(3)振り返り

  • 振り返りを行う

(4)手段目的ゲーム:2回目(10min)

  • 結構書き出せたでしょうか?
  • 次は、たくさん出した目的にたいして『これを叶える手段は、他にないか?』と問いか けて、たくさん手段を書き出してみましょう
  • (さらに10分セットする)

10 手段・目的ゲーム 発表会


 

(5)振り返り(5min)

  • やってみた感想をどなたかお願いします
  • (何人かに感想を聞きましょう)
  • では、今のワークは意思決定や意思決定シートを使う際にどう役立つと思いますか?
  • (何人かに意見を聞きましょう)

11 ここまでの学びと意思決定


 

(1)ワークの説明をする

  • ここまでの探求、経験を踏まえて『良い意思決定とは?』についてチームでディスカッ ションをしましょう。チームごとに良い意思決定について議論して、現段階での結論を出 してみましょう。

(2)思考の5ステップを紹介する

  • 議論をするときに、より深く、おもしろく探求するステップを紹介します。
  • まず、知りたいことを発見しそうな問いを作ります。今回であれば『良い意思決定とは?』からスタートします。
  • そして、仮の答えを作ります。『〇〇な意思決定が、良い意思決定である』などです。
  • その仮の答えに基づいて、本当に良い意思決定と言えるかどうか、たくさんシミュレーションをしましょう。本当だろうか?仮にそうだとしたら、こんな場面ではどうなるか? などなどです。
  • シミュレーションの結果、よく理解できたこと、まだわかっていないことをはっきりさせ、次の問いを作ってグルグルこのサイクルを回してみましょう
  • 探求中に、いろんな問いを出す手助けをするカードもありますので、うまく活用してみてくださいね。(ここで問いカードの紹介、スマホ・タブレットで問いカードのリンクを 開いてもらうなどをしましょう)

(3)良い意思決定とは?について議論(5min)

  • ここで一度、チームをシャッフルしましょう
  • 10分と伝えて、途中(5分)でとめましょう

ポイント
意思決定をより深く理解するためには、学習者自身で意思決定について、たくさん言語化 を試みる必要があります。また、意思決定とはどういうものか?どうあるべきか?につい て何度もシミュレーションをすることが大切です。
このワークでは、言語化やシミュレーションを手助けする方法として「思考の5ステップ」や「問いカード」を用意しています。

 


12 ここまでの学びと意思決定 振り返り


 

(4)探求の仕方を振り返って、さらに探求(振り返り3min、再探求7min)

  • 一度探求をストップしてください。ここまでの探求の仕方についてチームで振り借りま しょう。ここまでどんな風に探求していたか?もっと面白い発見、深い理解を起こすには、どのように探求すると良いか?について考えてみましょう。
  • 深い探求のアイデアが出てきたら、もう一度『良い意思決定とは?』について探求を再開してください
  • (探求中は、良い問いを出す手助けなどをしましょう)

ポイント
学習者自身が、理解を深めていく方法を自分で意識して洗練していけるように、 探求の仕方を振り返るようにしています。途中で、自分たちの探求方法についてチェックをさせ、発表後に、どうすればよく発見したか?理解が深まったか?について考えさせることで、学び方を意識する高次学習の状態を作り出すことができます。振り返りのやりとりで、学び方に意識した状態をうまくつくり、次のワークにつなげましょう。


13 ここまでの学びと意思決定 発表会


 

(5)発表する(5min)

  • それでは、探求した結果、チームで考えた結論を発表してください。
  • 新たにわかったことや、まだわかっていないことはどのようなことがありますか?

(6)振り返り(5min)

  • 今の時間を振り返って、自分たちの探求の仕方はどうでしたか?
  • 途中で、探求方法について振り返りましたが、どのような変化がありましたか?

14 ここまでを振り返る


 

(1)ワークの説明をする

  • 実はみなさんはここまで、『意思決定のやりかた』ではなく『意思決定の学び方』を学 んでいます。これって、いったいどういうことでしょうか?
  • ここまでを振り返って、どういうことか?をチームで話し合ってみましょう。

(2)意思決定の学び方を学ぶについて話し合う(5min)

  • チームを作りましょう
  • タイマーを5分にセットしてスタートしましょう

15 ここまでを振り返る 発表会


 

(3)発表する(5min)

  • それでは、議論した結果を発表してください

(4)次へ

  • もし、『意思決定とはこのようにすればOKです』という資料や説明だけ与えられた ら、それで本当に理解したと言えそうですか?
  • 今日みなさんは、意思決定のノウハウを覚えているわけではなく、意思決定の理解を深 める方法を実践しています。具体的には、実際に使ってみて振り返ったり、意思決定に役立つワークをしてみたり、議論をしたり…です。
  • さらに、もっと理解するにはどうしたらいいか?と探求の方法について振り返ったりしています。すごく高い次元の学習をしている状態です。
  • この調子を、このあとも発揮していきましょう。

ポイント
意思決定のような高度な知識は、3時間で学び切ることはありえません。なので、学び方 について考える機会をしっかりと作り、今後の継続学習に活かせるようにしましょう。


16 意思決定で学び方を学ぶを実践


 

(1)ワークの説明をする

  • まだまだ探求していないところがあると思います。意思決定の手順についてなど資料がありますので、ここまでしてきた探求モードを発揮して、さらに理解を深めてみましょう。

(2)意思決定について探求(15min)

  • チーム分けをしましょう
  • 意思決定の指針、意思決定のステップ、フローチャート、書籍などをもとに探求してもらいましょう
  • たまに、探求の仕方を調整するように声かけをしましょう


プロセス
このワークでは、とにかく自分たちで探求して理解を深めるということにチャレンジしてもらいます。
ファシリテーションとしては、意思決定のステップとフローチャートの関係を考えさせて みたり、意思決定の指針から1つを取り上げて探求を促してみたり、と探求の手助けをす るように心がけましょう。
ワーク中には、各チームの探求の仕方に着目して、時々- 今の探求の仕方はどうですか? どうするとさらに発見がありそうですか?と質問をしたり、何か発見や驚きがあった ときに- 今、どうやって探求していましたか?と聞いて、学び方に着目するように仕向 けるなどをしましょう。


17 意思決定で学び方を学ぶを実践 発表会


 

(3)発表する(10min)

  • それでは、探求した結果を発表してください
  • 新しい発見や、学んだことは何か?
  • どのように探求をしたか? ということに触れながら、意思決定をするうえでのヒントやアイデアをまとめるようにしましょう。

(4)振り返り

  • では、意思決定に活かせそうないろんなアイデアや意見がでてきましたが、どうやって 確認したら良いと思いますか?
  • (おそらく、実践して確かめるという意見がでます)
  • さあ、最後はここまで学んだことや、出したアイデアを踏まえて、もう一度意思決定シー トを使って意思決定をしてみましょう。

18 もう一度意思決定シートを使う


 

(1)ワークの説明をする

  • 最後にもう一度、チームで具体的な課題を決めて、意思決定をしてみましょう。
  • 実際に意思決定をすることで、理解ができているところ、理解が甘いところを探すよう に探求しましょう。最後までうめるつもりで、チャレンジをお願いします。

(2)意思決定シートを埋める(20min)

  • 一番最初のワークで、意思決定をしてみたチームに戻しましょう
  • ここまでの学びをシェアしたりしながら、意思決定に再挑戦してもらいましょう
  • 時間が許す限り、チャレンジをしてもらいましょう


19 まとめ


 

(1)説明する

  • それでは、そろそろ時間が迫ってきましたので、意思決定へのチャレンジはそこまでにして、今日のまとめに入っていきましょう。
  • 今日の学びを振り返るために、学習計画を立てようというシートを記入してください。

(2)学習計画シートを埋める(5min)

  • 一人一人にシートに記入してもらいましょう


20 まとめ 振り返り


 

(3)発表する(5min)

  • では、何人かの方に全体に向けてシェアをしてもらいます。どなたかお願いします。
  • (何人かに発表してもらいましょう)

(4)学び方について振り返る(3min)

  • 最後に質問がありますが、今日1日の探求の仕方はどうでしたか?
  • 例えば、経営系の知識は、ハウツー本が多いですが、ハウツー本を読んで学ぶのと、今日のような学び方を比べてみてどう思いますか?
  • どなたか、今日の体験について感想をお願いします。(何人かに発言してもらう)

(5)まとめ

  • 今日は、ずっと『意思決定の学び方』を学んでいました。
  • つまり、自分で意思決定の理解を深めていく方法、体質を身につけてもらいました。
  • これによって、『学び終わるまで、使わない』ではなく『使いながら学び続ける』こと ができるようになりました。
  • 具体的には、5つの思考ステップで意思決定について様々な角度からシミュレーション をしたり、実際に意思決定シートを使うことで、理解を確かめたりしました。
  • さらには、探求方法をチェックして、よりより探求方法に変えていくこともやりました。
  • 今日の体験を帰ってからも続けることで、さらに意思決定の理解を深め続けることがで きますし、実際に意思決定を行なっていくことができるようになると思いませんか?
  • ぜひ、今日の体験を意識して、今日から意思決定を使い始めてみてください。
  • 3時間おつかれさまでした。これで意思決定講座を終了します。

ポイント
ずっと探求をしてきたので、振り返りシートに球をすることで、しっかりと振り返る時間 を作りましょう。
最後は 意思決定の学び方を学んでいたことを伝え、今後も意識して続けることでより理解が深まっていくことを感じてもらい、継続学習の意欲を高めて終了しましょう。