ファシリテーション・レジュメ

ブレンデッド・ラーニングで学習しよう

toiee Lab式ブレンデッド・ラーニング

学習方法には、様々なものがあります。

書籍や講座、最近はオンラインコースもかなり充実しています。

どの学習方法にもそれぞれ良いところがあるため、できればそれぞれの学習方法の良いとこ取りをしたいです。

そんな「良いとこ取り」が可能になる、学習効果の非常に高い学習方法が、「ブレンデッド・ラーニング」です。

今回は、

をお伝えします。

ブレンデッド・ラーニングとは?

ブレンデッドラーニングとは、10年以上前から注目されている学習方法で、端的に書くと以下のようになります。

「オフラインで人が集まって取り組む対面形式の学習」と、「オンラインで提供された教材や指示に従って、生徒がある程度自分で学習をコントロールして行う学習」をブレンド(混ぜる)、つまり組み合わせて行う学習

たとえば、大学生に、「オフラインの講義(つまり従来の授業)」とLMS(Learning Management System)を活用した「オンライン・コース」の両方を使って授業を進めること、ブレンデッド・ラーニングにあたります。

ところで、なぜブレンデッド・ラーニングが注目されたのでしょうか?

それは、ブレンデッド・ラーニングの本質が学習者中心主義であり、近代から続く「工場型教育」を超えるアプローチだと考えられているからです。

現代教育の仕組みは、工場型教育を元に作られたもの

近代の学校教育は「工場型教育」を採用していました。工場型教育の特徴をまとめると、以下の通りです。

        - 多数の生徒に対して、教師が一方的に授業を行う(教師中心主義)
        - 画一的なカリキュラムに、生徒全員の歩調を合わせさせる
        - 暗記偏重(あるいは、やり方を繰り返し覚えさせる)

当時の教育の目的は、知性を育むことではなく、戦争に勝つために、従順な人員を大量に生み出すことでした。むしろ、知性は、戦争敗北の原因とすら考えられていました。

まさに、言う通りに動く人間を、工場のように効率よく大量に生産するための教育制度でした。

日本が明治維新後に取り入れたのが、200年前のプロイセンで生まれたとされるこの「工場型教育」でした。現代の学校教育の仕組みは、工場型教育で作られたのです。

もはや工場型教育では成り立たない

200年前の世界観は「部分を理解し、積み上げれば、全体は理解できる」とする還元主義に大きく影響されており、物事の変化は予測可能でした。

一昔前は、「課題に対して、事前に知られている正解の行動をすること」が求められていたのです。

しかし、ポストモダンである現在、変化は予測不可能であり、世界はかつてないスピードで絶え間なく変化し続けています。つまり、前例のない問題の解決に取り組んだり、新しいものを生み出すことが求められています。

もはや、教師中心、画一的、暗記偏重の工場型教育では、望む人材を育成できない時代に、私たちはいます。

このことは社会で広く問題視されて久しいです。もちろん、様々な試みがなされてきましたが、その潮流の一つが「ブレンデッド・ラーニング」です。

学習者中心の教育であるブレンデッド・ラーニングは、単なる理想から、ICTの発達によって現実的で可能なものとなりました。

ICTによって実現に近づいた学習者中心の学び

ブレンデッド・ラーニングは「教師中心主義」の工場型教育に対して、「学習者中心主義」からスタートしています。

学習者中心主義とは、その名の通り、学習者の個性や学び方を尊重した学習を指します。ブレンデッド・ラーニングにおいては、学習者が自分で自分の学習の難易度や進捗をコントロールするように意図されています。

しかしながら、ブレンデッドラーニングは、まだ試行錯誤が続いています。

ICTが発展したことは、ブレンデッドラーニングを大きく後押しはしたものの、それだけで、学習者中心の学びが実現されるわけではありません。学習者中心になるには、教育提供側の意識が変わることも必要です。

そして、さらに「学習者の意識」と「学習の姿勢」も変化する必要があります。つまり、自らの学習をコントロールする意志と、コントロールする力が必要となるのです。

そこで、私たちtoiee Labは、学習理論を研究、理論化し、学習者が「学び方を学ぶ = メタ探求型学習」を行うことによって、自らの学習をコントロールする意思と、その力を得ながら、目の前の課題を学べるプロセスを開発しました。

toiee Labのブレンデッド・ラーニング

toiee Lab発足から数年は、オフラインでのワークショップ開催と学習理論の体系化に専念してきました。その次に、昨年から「オンラインコースの開発と改善」を続け、toiee Labらしいブレンデッド・ラーニングを模索してきました。

そして、いよいよ一般に公開していく段階に到達しました。

toiee Labは以下の5つの方法で、ブレンデッドラーニングを実現します。

        (1) ワークショップ(オフライン、チーム学習)  
        (2) ミートアップ・オフライン(オフライン、チーム学習)  
        (3) ミートアップ・オンライン(オンライン、チーム学習)  
        (4) オンラインコース(オンライン、独習)  
        (5) Learning by Doing (オフライン、独習)

以下、それぞれのメソッドについて説明します。

toiee Labのメソッド

(1) ワークショップ

ワークショップの様子

ワークショップでは、学習者はチームで学習します。フルタイム(最後までワークを行う)で本格的に学びます。

学びの場にはラーニング・ファシリテーターがおり、学習を促進してくれます。

「学び方」に注意を払わせるような質問をしたり、議論を促すラーニング・ファシリテーターがいることで、一人で学んだり、学習者だけで学ぶよりも、はるかに高い学習効果を得ることができます。

ラーニング・ファシリテーターがいることで、

ということが起こります。

(2) ミートアップ (オフライン)

ミートアップ(オフライン)は、toiee Labの開発しているオンラインコース(といリブ)を使って、有志の人がオフラインで集まって学ぶ2時間程度の勉強会です。

といリブの動画をみんなで観ながら、次々とワークに取り組んでいきます。

ラーニング・ファシリテーターはいませんが、ビデオの中のラーニング・ファシリテーターの進行や、ファシリテーションしている様子を観てワークを行うことで、「高度な内容」を楽しくワイワイ学ぶことができます。

(3) ミートアップ(オンライン)

といリブを、複数人でオンライン上で観ながらワークをする、オンラインのミートアップも企画中です。

オンライン会議サービスのZoomなどを使うと、画面共有をすることができます。

参加者と予定を合わせたら、Zoomで「会議室」作って、画面共有をして、といリブの動画の流します。オンラインなので、参加者はそれぞれ好きな場所で、オンライン上で集まって学ぶことができます。

(4) オンラインコース(といリブ)

toiee Labの開発したオンライン学習サービス(といリブ)では、オフラインのワークショップの様子を収録しています。

現といリブ

ページの上から下に、動画を再生して、ワークをこなしていくことで、「高度な内容を学習すること」ができます。

これまでは主に、toiee Labが養成したラーニング・ファシリテーターが活用する教材でしたが、個人が学びやすいようにUI/UX、学習プロセスの設計を改善しました。

現在も、LearnDashという仕組みを作ってシステムを改善しており、さらに学びやすい形になります。

(5) Learning by Doing

ここまでtoiee Labの提供する学習について書いてきましたが、あらゆる学習において最も重要なのが、経験することです。経験をともなわなければ、良く学ぶことはできません。

本を読むだけでなく、オーディオを聴くだけでなく、オンラインコースを眺めるだけでなく、実際に手を動かして作ってみることが大切です。

その時には、学習理論から考えると、

という取り組み方をすると、効果的に学習することができます。

良い方法としてtoiee Labが開発したFILMシートがあります。天才やセンスがあると言われる人が行っている学び方を身につけることができる一枚のシートです。

FILMシート の使い方

オンライン、オフラインでインプットしたら、自分にあった方法で良いので、必ず実践するようにしましょう。

toiee Labのブレンデッド・ラーニングを味わってください

以上のtoiee Labの学習方法を使って学ぶと、相互作用が起こります。具体的には、

と、非常に効果的に学習することができます。

「学習をアップデートしたい」「楽しく学びたい」とお考えの方は、ぜひtoiee Labの学びにご参加ください。私たちは、あなたの学習を、オフラインとオンラインの両方でサポートしていきます。

学習で困っていることがあったらいつでもtoiee Labにご相談ください。

それでは。