1回の撮影で、10万円程度の出費は覚悟する
はじめに、カメラマンに依頼する場合を検討してみましょう。
カメラマン出張サービスの相場はだいたい1時間あたり1万5000円~2万円程度です。カット数(撮影枚数や納品枚数を表す)の上限も決まっています。
ホームページやSNS用に商品撮影、人物撮影を行う場合を考えてみましょう。3時間まとまった撮影をお願いするとして、4.5万円×2時間で9万円のになります。写真の編集、背景氏、照明機材などのオプションの追加、交通費などを加えるとだいたい12万円程度でしょうか。
カメラを買って撮影する場合も、ある程度高額な出費は避けられません。時々知らない方もいるのですが、カメラの本体代とレンズ代は別です。
安物なら10万以内で抑えられるかもしれませんが、やはり質は違います。さらに、購入したあとも、使いこなせるまでの学習コストがかかります。
必要なのは「iPhone」と「探求」
もちろんこれまで述べてきたコストをコストと思わないのであれば、お金を払ってしまえば済む話です。依頼してしまえば、特に労力もかかりません。
しかし、小さな規模の会社、自営業者にとっては、少しでも他のことに資金を使いたいはずですし、当然かけなくてもいいお金ならかけないに越したことはありません。
願わくば、お金もかけたくない、カメラマンに依頼しなくても自分で撮れる程度の写真なら撮りたい、自分の都合の良い時に撮りたいだけ撮りたい、こだわれるだけこだわりたい…人によっては自分で撮影したい気持ちがある人もいるでしょう。
その願い、「iPhone」と「探求」が叶えてくれます。
半分は、iPhoneが叶えてくれる
特に、この記事をiPhoneで読んでいるあなたに朗報です。iPhoneでも必要十分な質の写真を撮影することは可能です。
詳しくは記載した記事を読んでもらうとして、内容を要約すると、以下のようになります。
・iPhoneのカメラ機能には最先端の技術が詰め込めれている上に、低画素、低ISOで作られているので美しい写真を撮ることができる。
もちろん、あくまでiPhoneはカメラではないので、デジタル一眼レフと比べると劣る部分はありますが、十二分に要件を満たすことができます。
具体的に、Webサイトのアイキャッチに使う写真について考えてみましょう。
わかりやすく世界基準として考えるために、WordPressの標準テンプレート「Twenty Sixteen」を取り上げると、横サイズは1335pxだそうです。
テンプレートやサイトの種類にもよりますが、だいたい1300px程度あれば十分だと思います。
これに対してiPhone Xの写真の解像度は4032 × 3024であるため、画像サイズを小さくしないといけないほどですから十分と言えます。
残り半分は、あなたの「探求」次第
ここからは実際に撮影する時に意識すると写真が変わる3つのポイントをお伝えします。
あらかじめお伝えしておきたいのですが、今から紹介するのは、ハウツーではありません。
写真のマニュアル本に載っているような「この時はこう撮りましょう」を覚えてもあまり実践的ではありません。なぜなら、天候や空間、被写体などによって、写真の撮り方がかなり左右されるからです。
マニュアルを覚える代わりに、写真を撮影する時、3つのポイントを意識して、探求してください。3つのポイントを意識するだけで、写真は劇的に変わります。
ポイント1:配置を意識する
人にはバランスが良い、美しいと感じる比率があり、その知識は古代ギリシャ時代から存在し、活用されてきました。その比率は写真においても活かされています。
撮影画面における被写体の位置や、大きさを注意深くみて、バランスを取りながら撮影してみましょう。
最初は良いバランスを判断することが難しいと思うので、三分割構図を意識してみてください。三分割構図で撮影すると、調和の取れた写真を撮影することができると言われています。
「設定」→「カメラ」で、「グリッド」をオンにすると、カメラを起動した時に、画面を三分割した格子上の線が現れます。
バランスを見るときに便利なので、使ってみてください。
写真は英語でPhotographですが、photoは「光」、graphは「描かれたもの」という意味で、Photographは「光で描かれたもの」という意味です。
名前だけでなく、実際に写真は光で像を焼き付けるものなのですが、テクニックとしても、光を意識して使うことはかなり重要です。
普段意識することはありませんが、光の方向(どちらから光が射しているか)と、光の強さに注目してみましょう。
予算があれば、1万円もしない程度でライトを購入できるので、ぜひ使ってみてください。
使わない場合よりも、陰影が浮かび上がって、驚くほど綺麗な写真が撮影できますし、使いこなせば、よりイメージに近い写真を撮影できます。
ポイント3:編集でやりすぎない
iPhoneには数々の写真編集アプリがあり、誰でも気軽に写真編集を楽しむことができます。
アプリによってはかなりのことができるのですが、自社のWebサイトやブログ、SNSの写真を編集する際には「やりすぎないように」気をつけてください。
写真編集を始めた人にありがちなのが、彩度(色の鮮やかさ)を必要以上にあげてしまうことです。もはや元の写真からかけ離れたものになって、見る人にイメージをちゃんと伝えることができません。
あくまで、元の写真の良さを際立たせる編集を行いましょう。
綺麗なだけの写真を超えよう
3つのポイントを意識することに慣れてきたら、「テーマを設定して撮影」してみましょう。
実際に配置、光、編集を意識的に行ってみた人は気づいたかもしれませんが、結局のところ、それぞれを決定するのは「テーマ」であり、あなたがその写真を通して伝えたいことです。
いくら綺麗でも、綺麗なだけの写真があります。
販売されている写真素材をイメージするとわかりやすいかもしれません。写真素材を購入して自社のWebサイトに使っても、あなたの伝えたいことが、ちゃんと伝わることはあまりないでしょう。
あなたにはあなたのビジネスの独自性があるはずです。独自性のある写真の撮影を可能にするのが、「テーマを持つこと」です。
ミートアップに遊びにきてください!
今回は、前半で述べたような条件に当てはまる方にiPhoneをお勧めしました。実際に、社内でもWebサイトやブログの写真をiPhoneを活用して撮影しています。
「デジタル一眼レフを買ったり、プロに頼むほどではないのだけど…」
という方は、ぜひ、iPhoneで撮影してみてください。
まずは、今回紹介した3つのポイントを意識して、探求しながら撮影することで、十分綺麗な写真を撮影することができますので、チャレンジしてみましょう。
また、私たちは写真の勉強会も開催していますので、
という方は、ぜひ私たちの写真ミートアップ(勉強会)に参加してくださいね。もちろん、初心者の方大歓迎です。
追伸
もちろん場合によってはデジタル一眼レフカメラの方が適している時もあると思います。
私は、デジタル一眼レフカメラも使いますので、その良さがわかります。デジタル一眼レフカメラを使えば、やはり、かなり綺麗な写真を撮影することができます。
文章を読んでくださった方の中には、デジタル一眼レフカメラを使った撮影にチャレンジしてみたいと思った方もおられるのではないでしょうか?
もし、デジタル一眼レフを学びたい場合は、ご相談ください。ワークショップ形式で楽しく学べる場を企画いたします。