本当にバカにつける薬はないのか?
僕は大学受験に失敗しました。
僕は大学受験に失敗しました。
高校の同期のほとんどが現役で国立大学か有名私大に進学する中、僕はどこの大学も受験できませんでした。どこの大学を受けても受かる気がしませんでした。
センター試験だけ受けたものの試験中は異様に手が震えて隣の受験生に「お前マジか」って顔をされたのを覚えています。
当時、勉強は大嫌いで、自分は頭が悪いと思っていました。そんな僕が、学ぶことが好きになり学習理論の研究所で働くようになった経緯と、学ぶコツを1つ書いてみようと思います。
成績は最悪の高校時代
高校時代の成績は最悪でした。常に300人中280番台でした。特に数学が苦手でテストの度に赤点で追試を受けていました。自分でも、よく卒業できたなと思います。
成績上位者も追試を受けるメンバーもいつも同じだったので頭が悪い奴は頭が悪いもんなんだと思っていました。
何が分からないか分からない
自分は頭が悪いと諦めモードの高校生活でしたが、追試になってしまうと大好きな部活の時間が減るのでテスト前は必死です。
自分の頭が悪ければ他人の頭を使えばいいと思い、友達に教えを乞いました。数学を教えてくれた友達が「何が分からないの?」と聞くので「数学」って答えました。すると優しい友達は嫌な顔をせず「数学の何が分からないの?」と聞いてくれるのに「全部」って答えました。
当時の自分に「少しは自分の頭で考えろよ」と自分でツッコミたくなります。
しかし嘘をついたわけでも、適当に答えたわけでもなく何が分からないのか本当に分からなかったのです。
高校生活を何が分からないかも分からないまま過ごし、気がつけば浪人が決定しました。
学ぶ楽しさを教えてもらった
大学受験に失敗した僕は、浪人が決定しました。勉強嫌いのまま、部活で培った忍耐力と根性で勉強して大学に入学しました。
大学の授業はNHKの”白熱教室“や”TED“のように刺激的なものだと期待していましたが、大学の授業も教科書の解説ばかりで全く面白くありませんでした。
ひとりだけ面白い授業をする教授がいました。その教授の授業だけは刺激的でした。初回の授業で教授が生徒に聞きました。
「何を学びたい?」
勉強は強制されるものだと思っていた僕は驚きました。学びたいことを授業で聞かれるなんて思ってもみませんでした。
もちろん授業ではカリキュラムに沿った内容も学びましたが、その教授は”人間の認知の仕組み”や”考え方”に触れ、”学び方”さえ知っていればどんな事を学んでも楽しく学べると教えてくれました。
他の授業は教師から一方的に教えられる授業でしたが、その教授の授業は生徒への質問の方が多く、NHKの”白熱教室”や”TED”のように刺激的でした。
学びが好きになった方法
その授業では学び始める前に、分からない事や知りたい事を出来るだけ多く書き出す事から始まりました。
「何が知りたい?」
「分からない事は何?」
「くだらない質問をたくさん出そう」
学び始めは何が分からないか分からない状態です。(高校の時の僕の状態)まずは、分からない事や知りたい事をひたすら書き出します。
分からない事が全て問い(質問)リストになります。分からないことが 分れば、考えることも調べることもできます。
問題を分割する力
しかし、出した問いが大きく難しすぎると「やっぱり分からない」と心が折れてしまいます。問題を分割して答えを出せるサイズにしてから答えを探してみます。例えば、
何故戦争が起きるのか
という問いは大きすぎます。もっと細かく分割して、考えたり調べたりできるサイズにします。
良いサイズの問いが出たら実際にその答えを探すように、調べたり考えたりすることでストレスなく学び始めることができます。簡単な事ですが、分からないことが分からないで勉強が進まない時の有効的な解決策です。
“分からない”を増やそう
自分にあったサイズの問いに答えが出たら、自然と次の分からない事が出てきます。分からない事を問いに変えて探求すると勉強が楽しくなります。
分かることが増えれば増えるほど新しい問いが生まれます。高校時代に数学の教師が「勉強すればするほど分からないことが増えるから1つずつクールに考えろ」と言ってました。
分かっていることが増えると分からない事との接点が増える
当時は「数学教師が横文字使うな」くらいで受け流していましたが、分からない事にイライラして、悩んだり、自分は頭が悪いと思わず、1つずつクールに問いにすることの大事さが今ならわかります。
自分の事を頭が悪いと思っていた僕が一人の教授に教えてもらった学び方の一つです。
してもらった事を次へ
頭が悪いと思って勉強が嫌いだった僕ですが、一人の教授に学び方を教えてもらい今では学ぶ事が大好きになりました。
学ぶことが少しでも楽しくなると、自分には無理と諦めていたことに挑戦する勇気が持てるようになります。その結果楽しみにながら
- Web作成
- 一眼レフ撮影
- レタッチ(Photoshop/Illustrator)
- 動画編集(Aftereffects/final cut Pro)
などを学びました。(大学の授業とは別に)
僕のように自分は頭が悪いと思っていたり、何かを始める時に頭が悪いから…と諦めたことがある人は多いと思います。
そんな僕のような人に学ぶことの楽しさと、学び方を少しでも届けられたらと思っています。
追伸
記事の中で登場した教授は、今僕が働いているtoieeLabの所長です。toieeLabには学びを面白くする理論があり、気さくなスタッフが待っているので是非遊びにきてください。
次はプログラミングを学ぼうと思ってます。仲間募集中です。